クルド人問題からの学び

23年11月にこんな投稿をした。
私は日頃から外国人と接する機会が非常に多い仕事に就いているので、
こういう本は目についたら手に取って、面白そうだと思ったら購入している
(この本は、西田亮介先生の言葉を借りれば、100%「エモい」内容なので、読むときは、それを考慮に入れて読んでほしい)。
また、私の実家が川口の近くなので、古くは芝園団地問題、最近はクルド人問題にも敏感である。
それで、先日こちらの記事を読み、非常に勉強になったので、シェアする。
その後、今年になってこの投稿にも出てくるマヒルジャン氏が強制送還になったけれど、そのことに関しては倉本氏からはネット上では何もコメントがない模様(私が調べた限りなので見落としているかもしれない)。
こうなると本当に全容なんか誰にもわからないものだ。
けれど、かと言って、情報を得ることを諦めてしまったら、大きく間違えてしまう。
全容にできるだけ近づけるように務めねば......なのである。
きれい事のようだけれど、小市民にできるのはこういう地道な積み重ねができることだと思っている。願わくば、そういう人が増えればいい。それができなければ、今のアメリカのようになってしまう。
本来なら、新聞で倉本氏の書いたような特集を組んで取材してほしいところ。
新聞で読みたいのはこういう記事なんである。
問題の整理、分析。そして、最も重要なのは、間違えたときの訂正。
最近読んだ本 西田亮介『エモさと報道』

2023年11月以来の投稿。
随分とサボってしまった。
どうにも仕事が立て込んでくると、日常がオロソカになり、
日常がオロソカになると、ブログなどその次の次ということになる。
夏期休暇に入り、少し時間ができたので、またぼちぼち更新してみようかな。
今回読んだのはこちら。
いやあ、面白かった。一気に読んでしまった。
我が家で新聞の購読をやめてどのぐらい経っただろうか。3年ぐらい?
購読を中止した理由は、
1.古新聞の処理が心底面倒くさくなってしまった
2.忙しくて家で新聞を読んでいる暇がない(ゆっくりニュースを見る時間もない💦)
3.新聞報道の内容が信頼できない
4.お金を払うまでもなく、だいたいのことならネットで読める
5.本当に読みたい記事は職場で読める
それでも、やはりネットでは足りないので、デジタル版を今年になってから購読し始め、毎日デジタルを経て、現在は日経デジタルをデザリングでつないでiPadで。これが購読のスタイルとして私に合っているようで、なかなかよろしい。日経は毎月約4000円というのが若干痛い出費だけれど、一番中道に思えるので、現在のところ、日経でステイ。
で、上の3と4である。特に3。
「汚染水」問題しかり、HPVワクチン問題しかり、何でもかんでも政府批判問題しかり、数値を冷静に分析して報道しているとはとても思えないことが多く、嫌になってしまったのだ。
ネットでその動向を見ていても、木で鼻をくくったような姿勢は相変わらずで、これはどうしようもないなと、しばらく新聞とは距離を置くようにして、ニュースはもっぱらNHKの7時のニュースから情報を得ていた。
今回著者が投げかけているのは、新聞に「エモい記事」は必要なのか?という問題。
「エモい記事」というのは、
記者目線のエピソード重視、ナラティブ(物語)重視の記事のこと
で、データなどに基づいて議論したり、ある事象について客観的に分析をする内容とは異なる、
「わが町のちょっとイイ話」の類の記事のこと
である。これがPVを稼げるのだそうで、それは私にもわかる。私もそういう記事が好きでつい読みたくなる。
西田氏はこのエモい記事が悪いと言っているのではなく、そればかりが増えるのは如何なものか、と問題提起しているのである。しかし、それに対して、朝日新聞は会って話そうと言うばかりで、公の場で議論をしようとしないばかりか、根拠も示さずに抗議をしてくる始末。
分析的な記事や複雑な事象を整理してくれる記事が少なくなり、知的中間層が新聞を読まなくなるとどうなるか。SNSや動画しか見なくなってしまい、これがイメージ政治に流れてしまう危険性があると。確かに。
他にも
・新聞の使命というのは、何か
・どうしたら、新聞が生き残れるのか
・知的であるというのは、どういうことなのか
こういうテーマで東浩紀氏、江川紹子氏らと対談した内容である。
うなずけることが多すぎて書き切れないが、大きくまとめると、
・これからよく生きるために私たちは一体どうやって価値のある公正な情報を入手したらいいの?
と思っているみなさんは、ぜひ読んでみてほしい。
直接その答えが書かれているわけではないけれど、そのために自分たちが何をすべきかを考えるヒントになる1冊である。
こんなイベントもあるそう。私は配信で参加予定。
Voicyで佐々木俊尚氏のPodcast番組を聴いているので、このおふたりの対談は楽しみ。
最近読んでるもの(3)『日本に住んでる世界のひと』

仕事柄、移民・難民・外国人・留学生関連の本は一般の人よりは読んでいると思う。書店へ行くと、真っ先にそういうコーナーに足が向いてしまう。この本もそんなうちの1冊なのだけれど、途中まで読んだまま、ずっと積読になっていた。特に理由はないのだけれど、そういう時ってあるでしょう、だれにでも。
しかし、本棚で目に付くたびに、ああ、読まなければと気にはなっていたので、今回、一気に読んでしまいました。
筆者の金井真紀さんは、「難民・移民フェス」の実行委員をされていらっしゃる方です。
私の立場としては、入管法改正に関しても、難民受け入れに関しても、強く反対でもなく強く賛成でもない。入管法改正については、きちんと法律を守っている人に不公平にならないよう、本当に困っている人に手を差し伸べられるよう、そして、不良外国人に悪用されないようにしなければならないと思っている(いや、それが難しいんだよ)。私はこの最後の「不良外国人」を嫌というほど見てきているので、入管法改正に関しては実はどちらかという賛成なのだけれど、そうなると、この本に出てくるような、(恐らく)本当に困っている人たちにまでしわ寄せが行くことが非常に悩ましい。
しかし、みなさん、たくましい。ガッツがある。私なんぞ、自国でさえ、怖くて自分でビジネスなどしようと思ったこともないが、いや、思ったことはあるが、やる前から諦めてしまって、行動に移したことがない。しかし、ここに出てくる人たちの多くは、小さいながらも仕事がないなら自分で始めようと、ビジネスを立ち上げている。
しかも、日本という彼らにとっての外国で。登記とかどうやんの?相続の手続きひとつでヒーヒー言っているのに、登記なんぞできる気がしない。
「元気をもらう」という言葉が大嫌いな私だけれど、まさにこれを読んで、私も頑張らねばと喝を入れられた気分。明るく生きねばだよ、明るく。
そして、金井さんのイラストがとてもいい。この本にぴったりである。
私もこういう文章、学生に書いてもらいたい。自分の祖父母や両親について紹介するというような課題を出してもいいかもしれない。でも、書きたくない、祖父母や親も過去を知られたくないという人もいるだろうから、課題にするのはちょっと難しいかもしれないな。
今週のお題「最近読んでるもの」(2)
今週のお題「最近読んでるもの」

前回の日記にも書いたが、昨晩までこちらを読んでいた。
感想:
確かに面白かった。
しかし、である。
この作品に限ったことでなく、最近の作品に共通した特徴だと思うのだけれど、小説という体裁はとりつつも、それはまるでパズルのよう。所謂、伏線回収というやつ。やりすぎるとあざとさが鼻についてしまう。
それから、どれも映画化やドラマ化を意識したつくりになっていること。本が売れないと言われる昨今、そちらで利益を出そうとするのは仕方のないことなのかもしれない。
が、何と言うか、まるで映画のラノベを読んでいるような気になってくるのである。
これが本屋大賞か…。
そして、扱うテーマがこれまた例によって例のごとく、あれとあれ。ああ、またそれを使うのかと。わかるけれども、わかるけれども、である。
そして、当然のように映画化。
私が年をとったということなのか、やはり有吉佐和子や松本清張を通った世代からすると、どうにもこうにも物足りない。まあ、彼らと比べないでくれよ、というところだろう。
誤解のないように言っておくが、この作品、十分に面白かった。若年層向けということで、私には合わなかった、それだけなのだろう。
アトリエうかいのクッキー


あることで私が落ち込んでいたところ、
同僚が元気出してねとこれをくださった。
気を遣わせちゃって申し訳なかったな。
私は大丈夫です。
かなり立ち直れました。
まだ寂しいけどね。
あることというのは親の死です。
親の死というのは、なかなか受け入れ難いものです。
自分の年齢も親の年齢もまったく関係がありません。
とにかく受け入れられない。
しばらくはそれが続き、時間の経過とともに、徐々に諦めがついてきます。
私は最初の1週間は毎日号泣でした。
親を亡くした友人に話してみたら、それが普通のようです。
今週のお題「最近読んでるもの」
今週のお題「最近読んでるもの」

普段読むものと言ったら、断然ノンフィクション系のものが多いのですが、
2週間前ぐらいから小説尽いております。
きっかけは、有吉佐和子の『青い壺』。
最近装丁を新しくして文春文庫から復刊したとのことで、
よく売れているようです。
Xのタイムラインに書店の「今売れているベスト10」のようなランキングが流れてきますが、複数の書店でランクインしているのを見かけました。
初版は昭和55年なので、女性の描かれ方などに関しては「今、これは絶対にありえない」というような部分もありますが、その辺は仕方がないと目を瞑ってください。
それを除けば、page turnerで、本当に面白い。
歩きスマホならぬ、歩き文庫をしたくなるほど。
この面白さに刺激を受けた私が次に選んだのは、『デフ・ヴォイス』。
語学の教員なのに、手話についてこれっぽっちも知らなかった自分を恥じました。
アカデミー作品賞を受賞した『コーダ あいのうた』は見ていたのですが、
日本におけるろう者のコミュニティーや手話の状況は、アメリカのそれとはまったく異なり、初めて知ることばかり。
社会派ミステリーなので、これまたpage turnerで、1日で読みきってしまいました。
今度、草彅君でドラマ化されるんですね。
主役の荒井のイメージにぴったり。
そして、今読んでいるのが、ずっと積読になっていた『52ヘルツのくじらたち』。
こちらもあっという間に半分まで読んでしまいました。
次は、何を読もうか考えておかないと。
では、おやすみなさい。
『すずめの戸締まり』が素晴らしかった話

今日はティーンエイジャーの家族とこちらを鑑賞。
実は数年前に見た新海監督の『言の葉の庭』が大嫌いで(職業柄)、大ヒットした『君の名は』も『天気の子』も、「あの『言の葉の庭』の人でしょ」とまったく食指が動かなかったのですが、今回震災をテーマにしているということを聞きおよび、えいやっと見に行ってきました。
まず、作画が素晴らしい。東京の風景も、田舎の風景も、坂道も、青空も、人物も何もかも。IMAXレーザーで鑑賞したので、よりその素晴らしさが堪能できました。細かいところまで実によく見えるんですよ、IMAXレーザー。
そして、ロードムービー形式で描くことによって、主人公の鈴芽がいろいろな境遇の人たちに巡り合う中で成長していく様を、非常にわかりやすく提示してくれているのです。これ、うまくやらないとダラダラと中だるみしてしまうと思うのですが、この作品はそれがない。
そして、やはりテーマ設定。震災って、避けられたら避けたいテーマですよ。取り上げたら、絶対に批判が来るし。でも、それも全部引き受けてくれた監督の勇気に、100点。そして、それをクソ真面目にドキュメンタリータッチに描かずに、ちゃんとエンターテインメントに仕上げた勇気、風化しないように、忘れないように、老若男女が見て楽しめる形にした決断にプラス100点。
批評家のように、欠点を論うこともできますが、それは横に置いておいて、とても共感できたし、何よりもティーンエイジャーの「あー、面白かった。なんかあの日のこと、少し思い出した」の言葉が出たことで、プラス1億点です。
