今週のお題「最近読んでるもの」(2)
今週のお題「最近読んでるもの」
前回の日記にも書いたが、昨晩までこちらを読んでいた。
感想:
確かに面白かった。
しかし、である。
この作品に限ったことでなく、最近の作品に共通した特徴だと思うのだけれど、小説という体裁はとりつつも、それはまるでパズルのよう。所謂、伏線回収というやつ。やりすぎるとあざとさが鼻についてしまう。
それから、どれも映画化やドラマ化を意識したつくりになっていること。本が売れないと言われる昨今、そちらで利益を出そうとするのは仕方のないことなのかもしれない。
が、何と言うか、まるで映画のラノベを読んでいるような気になってくるのである。
これが本屋大賞か…。
そして、扱うテーマがこれまた例によって例のごとく、あれとあれ。ああ、またそれを使うのかと。わかるけれども、わかるけれども、である。
そして、当然のように映画化。
私が年をとったということなのか、やはり有吉佐和子や松本清張を通った世代からすると、どうにもこうにも物足りない。まあ、彼らと比べないでくれよ、というところだろう。
誤解のないように言っておくが、この作品、十分に面白かった。若年層向けということで、私には合わなかった、それだけなのだろう。